本染め手拭いの染め方～特殊柄～

目次

手拭いの区分けとその一覧

以下より実例の柄と細かい説明をあわせてみてゆきます。

難しいデザインは基本的には関東（東京染め）にて製作致します。

⑭ベタ柄手拭差し分け【難柄】

生地色	端部余白	デザイン範囲	デザイン	差し分け
白生地ベタ染め	不要	全体	応相談	複数可

• 注染１回染めで可能であること。（色同士を分ける場合には余白必要、色のぶつけ可能）。
• 差し分けが多い場合や染め部分が細かい場合等、染めや型彫りに注意が必要なデザインの場合。
• 難柄のなかでも染めの難易度等により金額が変わりますので事前の見積もりが必要です。
• 版代は概ね35000円～40000円程度となります。

⑮クレアのせ（差し）

クレアー染めとは無地に染めることで、このクレアーのせ（差し）はクレアー染めの上からデザインを染めること。クレアー染め部分（生地全体の色）は濃いとデザインがのらない為、淡色のみとし、染めデザインは簡易柄を基本とする。通常本染めのベタ染めの場合にはベタ生地染め部分と別色デザイン部分との間には糊土手（余白部分）が必要となるがこの方法では生地染め部分とデザイン部分との間には余白部分は不要。デザイン部分の色同士には余白必要。版は１つ分でよい。

生地色	端部余白	デザイン範囲	デザイン	差し分け
白生地淡色染め	不要	1/2程度まで	簡易柄	可

• 淡色でのクレア（地色染め）があり、地色とデザイン色が接したデザイン。
• 地色が淡色でデザインが濃色の場合に限る。
• 簡易柄であること。
• 1か所程度であれば差し分けも可能。
• 事前の見積もりが必要です。
• 版代は概ね20000円～30000円程度となります。

⑯クレア抜き

クレアー染めをしたあとに不要な部分を脱色する方法。脱色した部分は完全には色は抜けず、白系統の色となる。クレアー染めした色によって残る色がそれぞれ違う。白地総柄の型を使用しベタ染め白抜きの手拭いを作る場合などこの方法にて版の作り直し不要で疑似的に作成可能。

生地色	端部余白	デザイン範囲	デザイン	差し分け
白生地ベタ染め	不要	全体	白抜き簡易柄	不可

• クレア（地色染め）があり、デザインが白抜きのもの。
• デザインの白抜き部分は真っ白には抜けず、染めた地色に影響された色が若干残る。
• 白地総柄の型を使い、こちらの染め方で地染り白抜きの手拭いを作成可能。
• 事前の見積もりが必要です。
• 版代は概ね25000円～40000円程度となります。

⑰クレア抜き染め

クレア染めののち、デザイン部分を色抜きし、その上からデザインを染める方法となります。色同士の余白が必要なく、色が接したデザインを作成できます。クレアのせと違い、地色は通常色でも染められます。2回染めと比較して単価が若干安く、版が1つでよいことが利点です。

生地色	端部余白	デザイン範囲	デザイン	差し分け
白生地ベタ染め	不要	全体	白抜き簡易柄	可

• クレア（地色染め）部分と、デザイン部分の色が接しているもの。
• デザイン部分においては色同士は余白が必要となります。
• 簡易的な差し分けであれば対応可能。
• 事前の見積もりが必要です。
• 版代は概ね25000円～40000円程度となります。

⑱2回染め

色の接したデザインのうちクレア抜き染めで対応できないようなデザインに対し2回染めて手拭を製作します。デザイン自由度は各段に上がりますが、版も染めも2回分かかります。また、1回目の染めの上に位置調整をして2回目の染めをのせて行きますので1回目2回目の色位置は必ずずれてきます。

生地色	端部余白	デザイン範囲	デザイン	差し分け
白生地ベタ染め	不要	全体	注染で可能な範囲	可

• 注染手拭いの工法上可能な範囲（線の太さや色同士の余白の確保）であれば染めることが出来ます。
• 1回目の染めと2回目の染めの位置は2cm程度はずれることを了承下さい。
• 単価は概ね価格表の倍程度となります。
• 事前の見積もりが必要です。
• 版代はデザインにより15000円～40000円程度のものを2枚分となります。

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